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今月の課題
This Month's Problem

2018年9月

本部長 岸田 守

正法は万古不変であり、いくら年月を経ようとも、いつでも新しく、私たちを導いてくれます。原点に戻って学びを深めていくために、今月は、平成八年九月号に掲載された、岸田本部長ご指導の要旨を再掲載させていただきます。

 

仏教で十悪と云うのは、殺生をはじめとする身(しん)・口(く)・意(い)の三業(さんごう)がつくる十種の罪悪のことだそうです。

その筆頭の殺生が最も罪が深く、生きものの生命(いのち)を奪う行為とされていますが、それが鳥獣であれ魚類であれ野菜であれ、私たちが直接その生命を奪わなくても、それらを食材としている限りやはり殺生をしていることになるでしょう。だから、殺生を生命あるものを殊更(ことさら)に殺さざるべしと訳しているようです。

 

次の偸盗(ちゅうとう=人の物を盗むこと)にしても、所有者ははっきりしない、或いは捨てられたものかも知れないが、不与取(ふよしゅ)とも云い、与えられざるものを手にすることなかるべしと訳しています。

また、口で積む悪業にしても、妄語(もうご=ウソをつくこと)・悪口(あっく=他人の悪口を言うこと)の他に、両舌(りょうぜつ)や綺語(きご)などがありますし、意(こころ)で積む悪業の怒り・愚痴・足ることを知らぬ欲望・邪見なども、殺生と同様に10%の意識量で生活する私たちにはその業を全く捨て去ることは不可能に近いことです。

しかし、だからと云って殺生や偸盗や妄語をしてもよいとは誰も思わないでしょう。諺(ことわざ)にも云うように、天知る地知る人知るですし、第一己の善我の心、良心が許さないはずです。

私たちは子供の頃から食事は正座して、その前後には必ず「いただきます」「ごちそうさまでした」と挨拶する礼儀を躾(しつけ)られてきました。

それはもともと、私たちの食料として身をささげてくれた動植物に対する感謝の作法だったと聞いたことがあります。高橋信次先生も、「供された食事を残したり、好き嫌いを言うのは、殺生しているのと一緒です」とよく言われました。

 

いずれにしても、この世に存在する全てのものは必要があるから神が存在せしめているのです。だから、この世に不必要なものは一切存在しません。まして私たち人間は神の子です。人類はみんな神の子で兄弟です。人間と大自然というものが常に一体となって呼吸し、神の意志とともにこの大自然に存在しているのです。

したがって、自然を離れた人間はありえません。神意を離れた人間の存在はありえません。人間はその自然を、神の経綸に従って調和してゆくのです。

環境や思想や習慣、或いは人種や立場が違っても、その意味において人間はみんな平等です。人生の目的と使命も何一つ異なりません。神理のもとに生き生かされていることもみな一緒です。

しかし、十人十色とか百人百様と云われるように、環境・教育・思想・文化・習慣・立場、或いはものの考え方に微細な違いはあるでしょうし、それぞれ独特の趣味や嗜好(しこう)を持つ人もあるでしょう。それは、人それぞれの特性でもあるのでしょうが、それが自分の嗜好に合わないからと云って、いたずらに忌避(きひ)すべきではありません。

先日のNHKテレビの『人間マップ』という番組で、ベテランのドアマンだった人のお話を聞きました。四千人ものホテルの顧客のお顔やお名前・職業・地位から利用される部屋やレストラン、はたまた趣味に至るまで全部覚えておられるそうです。有名人が多く、その他に乗って来られる乗用車の車種や運転手の顔やお名前なども80%は知っているというお話でした。だから来られるお客さんの方でも、彼を職名でなく「○○さん」と敬愛を込めて呼んで下さるというお話でした。

また、それほどでなくても、お取り引き先や従業員やその家族、親戚や友人を含めれば少なくとも数百人の知己があると云う人も沢山おられるでしょう。

 

いずれにしても、交際範囲の広い人ほど視野も広く、人に対する好き嫌いの感情も少ないはずです。ただお互いに魂を磨くために自らが選んだ環境ですし、その条件も多少は異なるでしょうが、それも何度も転生輪廻してきた中で、自分も経験したことのある過去世の道だったかも知れません。

繰り返しますが、私たちはみんな神の子です。与えられている自由・平等・創造・建設の権能も、人生の目的と使命もみな全く同じです。だから、それが何人(なにびと)であれ、先ず相手の存在を容認(ようにん)することです。そしてその存在を敬愛することです。そうすれば相手もきっと貴方の存在を容認し敬愛してくれるようになるはずです。それが神理であり、この相対界の摂理でもあるでしょう。

いずれにしても、私たちは正法流布と云う使命があります。その使命をまっとうするためにも、もっと視野を広げて多くの人びとと親しく交流して行かねばなりません。そういう心構えが大事だと改めて思い起こし、新しい自分に変えて行くことに努力して下さい。

皆様のご精進を心から祈っています。

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