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時の言葉
Word at time

2019年8月 良き友を

日本は戦後の復興から平和と経済大国の二つを得たが、これから先もそうだとは必ずしも言えまい。経済大国であるがゆえに世界の耳目は日本に向けられ、世界の動きがそのまま日本の政治、経済、文化にハネ返ってくるからだ。

 

周恩来、毛沢東の死。朝鮮半島の不穏な動き、国内にあってはロッキードをめぐる政治の堕落。石油ショック以来低迷を続ける景気の先行きも一時明るさを見せているが、いつまた反動がやってこないとも限らない。流動して止まない最近の動きは、猫の目のように目まぐるしい。

 

こうした激しい外界の動きをみると、心まで慌ただしくなろう。ことに米・ソの軍備競争はますますエスカレートし、ボタン戦争の可能性を再び強めている。戦争は両国ばかりか世界人類の破滅につながるが、経済と政治がからみ合い、そのうえ軍備競争による相互の不信感が募ってくれば、早い者勝ちの心理が働き、新兵器を駆使した戦争に突入するかも知れない。大戦を経験しその苦さを知った指導者が次々と交代している時期だけに、戦争の危険性は一段と強まったと言えるだろう。

 

また、異常気象による食糧生産の悪化はこれまた人を盲目にさせ、修羅、餓鬼に変えてしまう。人の心 想念はモノを創造するので、心の不安定なところほど食糧問題も深刻になろう。このように異常気象もまた戦争の引き金になる可能性をはらんでいる。

 

大戦防止の策は、地上の心ある人々だけではない。実在界でも全神経をその面に向けており、一触即発の動きがあれば、それを防止する対応策が練られている。

 

地上界は、このように至るところで黒雲が立ちのぼっているが、これを見て心まで曇らせてはならない。今、正法を学ぶ者にとって何より大事なことは、心を豊かにし、主体性ある調和の自己をつくるということである。さまざまな現象の動きに目を奪われ、耳をそばだてる前に、なにものにも動じない不動の心をつくることだ。外界の動きに心を失い、あわてふためくことがあれば、魔の跳梁(ちょうりょう)にまたとない機会をあたえることになろう。正法の基本は個を確立し、調和の心を周囲に及ぼすことにある。人によってはこれが至難のワザとなるかも知れない。日常の場は業が渦巻く社会生活の中にあるので、一人歩きはいよいよ難しいものとなろう。

 

そこで、心が通じ合う良き友を得ることがなにより大事なのだ。GLAという団体は、正道を歩もうとする者の自己研鑽の場である。同志的つながりによって互いに切磋琢磨し合う場である。また、正法伝道の核として、神の意を全世界の人々に理解してもらう中心であるが、自己を向上させ周囲を調和させる唯一の拠り所としてこれを育て、エデンの園とされたいのである。そして、なににもまして己の心にエデンの園をつくり、永遠の生命を体得されたいのである。

 

人の心に死はない。肉体は無常だが、心は永遠に生き通しであり常に向上して止まないものだ。激動常なき地上であっても、また戦争が人の心まで奪うことはない。全人類が外界の無常を悟り、心の安らぎを理解するよう働きかけねばならないだろう。

 

GLAは、忌憚(きたん)なく話し合える良き友の会であり、外界の動きを越えて神の意を通した自己を確立させる拠点であることを忘れてはならないだろう。

 

(一九七六年十一月掲載分)

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