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高橋信次先生講演
Lecture

諸 法 無 我(宇宙の神理)(1)

諸法無我という仏教の言葉がありますが、この意味はこういうことです。

 

まず、この大宇宙は不変的な「法」、つまり、正しい秩序に基づいて永久運動を続けています。例えば、地球は太陽の周囲を三百六十五日と四分の一という時間をかけて正確に動いています。また、地上の水は高きより低きに流れるのと同じ理屈です。つまり、こうした自然の秩序というものは永遠に変えることの出来ない法に基づいているわけです。

 

そうして、さまざまな秩序、つまり、諸法はすべて神の意という統一された心を中心に成り立っているので、これを無我という言葉で表現したのです。無我というと、自分がない、或いは他力的な意味合いに受け取られるようですが、この無我は、万生万物を生かし続ける慈愛をいうのであり、人間の恣意が入り込む余地のないものなので、こうした表現になったわけです。

 

もし仮に、宇宙の秩序に人間の表面的な感情、本能、知識などが入って変えられるとしたら、大宇宙の整然とした秩序は破壊されてしまう。宇宙の秩序はそうしたもので、かえることの出来ないもの、不変的なものであり、そこで、諸法は無我であるというわけです。

 

人間がこの境地に立った時、真に安らぎある自分を発見し、諸法無我を体験することが出来るのです。

 

さて、そこで私たちがこの地上界に生まれてきた目的と使命は、諸法無我の通り、左右に片寄らない中道の神理、大自然の姿がそれを教えてくれています。決して難しい経文や、或いは祈りの中にあるのではありません。人間はこの地上界に出てしまうと、意識というものはわずかに10パーセントしか表面に出ておりません。皆さまの転生輪廻をくり返してきたところの偉大なる智慧は90パーセント潜在され、それはちょうどテープレコーダーやビデオテープと同じように、全部意識の中に記録されています。

 

私たちは長い歴史を通して、現在の神信仰、仏の信仰という形が一般に習慣づけられてきました。その神とは一体なんでしょうか。ほとんどの人々は、人間のつくりだした糸偏の紙や偶像を作って祈ることが、あたかも信仰しているがごとく錯覚しております。こういうものは神ではありません。真の神というものは、我々の住んでいるこの地球上の一切の諸現象を支配しているところの根本のものが神であります。

 

まず、星空を眺めた時、頭上にはあらゆる自然が展開されております。我々の住んでいるところの太陽系、この地球という環境を含めて膨大な恒星や惑星、衛星を通して一定のリズムをもって循環をくり返しております。

 

また、太陽の熱・光のエネルギーにより、大海、湖沼、河川等々71パーセントからなる地球水圏からその水分は蒸発して、雲となり雨となる円運動を常にくり返しております。それは万生万物を育む慈雨となり、ある時には大地の汚れたものを洗い流して美しくしたり、中道を外れた私たち人間の生活の知恵で作り出したスモッグ、この公害をもきれいに流してくれます。そうした自然の莫大なる熱・光のエネルギーというものが神の心の現れとして、すべて無償で万生万物に与えているのです。

 

この大宇宙、太陽系を含めて銀河系宇宙、他の天体もすべて、これが神の体の一部分であるということです。人間はこの地球上に住んでいるわけですが、この地球というものも、大宇宙から見たならば顕微鏡で見てもわからないような存在です。その中に住んでいる人間は、それこそカビかバイ菌のようなものです。その人間が争いと闘争をくり返して、神の体の中を混乱させているのが現状です。

 

私たちはこの地球上という場に出てしまうと、みな盲目になってしまいます。皆さまもこの地球上という三次元的な世界に住んでいるつもりですが、眠っている時はほとんどの人々が次元を超えた世界で生活しているわけです。それが、眠ってしまうとわからなくなるというのは、肉体から抜け出した私たちの意識は90パーセントになってしまい、今まで苦しみ、悲しみなどの諸現象を通して、自分が体験したことも実はみな忘れるようになっているのです。

 

肉体に戻れば、また今までの苦しみが戻ってまいります。そこで我々は、神の体の中にあるところの神の子だということを自覚せねばならないのです。私たちは万物の霊長として、神の子としての一切の権限を与えられ、この地球上の支配を依頼されている本当の自分自身というものを忘れ去って、長い歴史の中に習慣づけられた他力本願によって、神と対話出来ぬようになってしまったのです。

 

公害問題にしても、人間がより良い生活をしようと研究努力したはずのものが、その物質文明に幻惑されて、人間の本当の目的と使命を忘れ去って私利私欲に走るからであります。この大自然を毒する公害もさることながら、それ以上に一番恐ろしいのは人間の心の中につくっている公害です。この公害が、即ち神の子としての本性を失い、人生の目的と使命を忘れ去ってしまった時から、人間の心は外に向けて物質文明の奴隷に成り下がってしまいました。なぜなら、現代社会における労使の争いにしても、家庭の不調和にしても、親子の断絶、学生と先生の不調和にしても、すべてが人間の心不在というところに起因するのです。

 

(次号に続く)

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