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高橋信次先生講演
Lecture

心の在り方(1)

大阪では、定期講演としていつも第二日曜日に皆さんにお目にかかっています。一年に十二回しか来ていないのに、毎日ここに来ているような感じ、気がします。『光陰矢の如し』と言いましょうか、一年が過ぎるのがまことに早いものです。

今まで皆さんに講演を通していろいろおわかりになった方もありますが、GLAという所は別に制約がありませんから、あらゆる人が参ります。この中にも私などはるか足元にも及ばないような宗教体験を踏んで来ている人もいます。

今日、たまたま朝のテレビ討論会を聞いておりますと、文教委員会の一部のグループですが、現代の教育方針というものをどのようにしたらいいかお互いに討論しております。自民党の委員の方は、教員のベースアップをして多くの人を増やして教育行政というものを活性化しなくてはいけない、などと話しています。あとは似たり寄ったりの話でした。

 

しかし、現代の社会情勢というものを見ますと、むしろ、いくら金をやる、上げる、環境を良くするといったところで、人間の本来の本質を忘れてしまっている連中に、飾りばかり付けたって無駄だということです。我々が人間としての偉大なる価値をしっかりと反省させ、人生の目的と使命を果たす方法を教えてやることが大事なことなのです。

日本の総理が東南アジア諸国を回ってきて、あのような不調和な歓迎を受けた結果、日本人の道徳教育がなっておらん、道徳を教えなけりゃいかん、教育をしなければと……。

教育方法というものも、日本は長い歴史の中にまことに不自然な一つの道徳というものをつくり出してきた。そういうものをまた復活して教えたところで、これが正しいかということは非常に疑問なことで、日本的ではなく、もうすでに私たちは世界的、地球国家的なものの考え方をしなければならない時期に来ております。

特に、戦後はまったく道徳というものは日本の学校教育の中にありません。ただ数学や物理、英語や他の学問が出来て、英才教育に徹して、一流大学に行って、社会に出る。

社会はまた、この基準によって地位というものが約束されている。心など無くてもいいのです。国家試験においてもまたしかりです。そういう人たちが日本人的な本当の道を忘れて、他の国に行ったならば、外国的なものの考え方とウンと違ってきます。

商社が派遣しているところのエリートの人々は、自分自身の業績を上げるだけのことに汲々とし、その国の人々との対話を怠っています。おのずからして疎外されることは当然です。自分たちはエリートだ、そういう考えがありますから、底辺の諸外国の人たちとの心の断絶が生じてまいります。

自分たちには休みもある、あるいは仕事中でも都合によってはゴルフ場に出かけてしまう。クーラーの効いた部屋の中で安全に生活を送ってしまう。こういうところから現地の人々はだんだんと差別されてきますから、不満が当然あのような形で爆発してくるのです。そこへもってきてそういう爆発性のある国民のところへ、日本の心無い人たちが行きます。そういう人たちが一つの思想を教えに行きます。東南アジアはほとんどそうです。

 

昔の大学といえば品性と教養をしっかり学ぶはずだったんだが、今の大学といえば無法地帯。しかも、勉強、勉強、勉強ばかりでノイローゼになるくらいです。

小学校は中学校の予備校みたいになって、中学校は高校の、高校は大学の予備校になって、心というもの、やすらぎはひとつもありません。品性というものを養う場所もありません。

勉強さえ出来ればいい。その結果、ノイローゼというものが非常に多くなる。

ノイローゼというのは心の病です。

そういうのがなぜ増えてくるかというと、末法という世の中になりますと、人間は本当の道を忘れてしまいます。神の子としての偉大な尊厳を、我々は暗中模索の中から探そうとしても法灯は消えています。その法灯の消えた中から探し求めようとするから大変です。すでに正しいという心の規準すら分からなくなっている現代社会であるからです。

しかし、一方においては新興宗教のようなものが依然として存在し、曼陀羅を一生懸命に拝めば、南無妙法蓮華経とお題目を唱えれば、或いはまた、題目闘争をすれば人間は救われるのだと教えています。

生まれてくる時は、皆さんは何も持ってこなかったのです。それを、人間の作ったものが絶対なんだと人間の口から口へと伝わると、そういうものがあたかも社会を救済するがのごとく偽善の道に人間は浸ってしまう。自らして泥沼の中に入ってしまうのです。

さて、我々にはそういうノイローゼというものになる原因はどういうところにあるのでしょうか。

 

私の所には個人相談に来られる方がたくさんいます。その中の二、三の例をあげて説明したいと思います。

東京の下町に住むあるご婦人が、娘さんを連れて私の事務所に来ました。

「先生、私はGLAの会員の方から、紹介されてきました。うちの娘は自分を見失っております。何とか見てください。私の家柄からしても世間体が悪く、どうにもならないんです。助けてください。」と、こうきたわけです。

もちろん、私の所へ来るまでにはあらゆる宗教をやってきております。自分自身がやればやるほどおかしくなってきますから本人も真剣です。側にいるノイローゼになっているお嬢さんは、どう思っているかというと「何を言ってやがるんだ。また新しい所に連れて来やがった。これで俺の身体が治ってたまるもんか。」と、威張ってしゃべっているんですよね。

そのお嬢さんの後ろ側には、地獄の霊が立っているのです。とても正常な状態ではありません。頭の毛は真っ白、口は耳の辺まで切れて、その辺の鬼瓦の三太郎みたいな顔をしております。顔色なんかあったもんじゃありません。

光子体を完全に支配されてしまうんです。ですから、こちらの方(お嬢さん)は光が無くなっておりますね。傍に寄っていますから、それで憑依されている方を通じてしゃべっているのですから、もうすでにAさんという人じゃないと言うことです。

肉体だけを見ると確かにAさんです。しかし我々は、肉眼で見える顔・形を通して誰々さんだ、ああいう顔をしてこういう人間だと皆さんは思いますね。

ところが、乗っている船頭さんが変わってしまっているのです。地獄の魔王か何かが支配しているのですね。この中にもいますよ。まあ何人かはね。こうやって見ますと、抱っこしているのもおりますし、おんぶしているのもおります。まあいろいろです。

 

(次号に続く)
この稿は、昭和49年3月10日、関西本部定例講演会での内容をテープより書き起こしたもので、一部加筆・修正を加えてあります。  〈文責=編集部〉

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