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高橋信次先生講演
Lecture

心行の言魂(39)

一九七五年九月 著

(前号より) 理性=この性能は、物の道理を判断する能力です。 物の道理は豊かな経験を必要とします。経験の浅い者は、どうしても狭い、片寄った知識にとらわれ、全体を見通すことができません。 理性はそれ故、人生経験を必要としますが、その理性といえども、いわゆる、経験主義に陥り、知性を磨くこともなく、単独で働く場合は、小さな道学者になってしまい、万人に共通した道理を理解することはできません。 つまり、ある地域社会の中では通用しても他の社会には通用しない、ということになってくるでしょう。 理性は知性の力を借りて、初めて、その力を発揮し、狭い人生経験の視野を拡大させることができます。 個人の人生経験の範囲は広いようで狭いものです。会社と家の間を往復して一生を終えたサラリーマンの経験を考えてみて下さい。 また、人は、さまざまな職業を通して、一生を終えて行くわけですが、個人個人の経験などは、非常に狭い小さなものです。 そうした狭く小さい経験をいかに活かし、全体的な道理としてとらえてゆくか。それには、多くの人の知識や経験を学び、知性の働きの助けを借りなくてはならないでしょう。 もちろん、感情や本能の在り方を考慮しながら、理性を育てていくことです。 理性にこだわると、独善に陥ります。俺はこうして人生を渡った、私はこうしたから成功した、というように  。 苦労して、何かを得た人は往々にして、独善的になりやすく、こうした傾向は年輩者に多いのです。 しかし、理性の素晴らしさは、物の道理を判断する能力ですから、その潜在意識の働きは宇宙を包含するような大きな心となって表出されてくるでしょう。 すなわち、過去世の経験がこの機能の中に一パイ詰まっているということになります。 言葉をかえれば、それはもう一人の自分であり、守護霊の世界ということになります。 したがって、独善に流されず、知性や感情、本能の働きを通して理性を磨けば、守護霊の示唆や思わぬ考えが浮んできて、状況判断を誤らないようになってきます。 もし、守護霊の力が不足すれば、指導霊の力も借りられます。 それには、中道に照らして、理性の機能がこれまでどのように働いてきたか。普通の場合は若い人は、この働きは少なく、年輩者になるにつれて機能化してきます。しかし大抵は、独善になり、今の若い者はこうだから怪しからん、わしの若い頃はこうだった、と、自分の狭い経験や判断で物事をきめつけるとすれば、理性の機能は小さく、あまり活発に働いていないといえるでしょう。 守護霊の通信が得られるような理性に育てるよう、八正道の規範を当てはめ、独善的に流れた原因はどこにあるか、あるいは理性の働きのない日常生活はどこからきているかを反省してもらいたいものです。 意志=意志は行為です。意志がなければ、物事を具体的に成就させることはできません。 意志は八正道の念と非常に関連を持っており、したがって念の在り方が意志の機能を正しくさせていくでしょう。 意志は心の外に現れるものですから、人それぞれの意志は、その人の人格をも形成します。 意志の強い人を信念の人というし、弱い人は強い人の後からついて行くことになるようです。 意志の強弱がそれぞれの生活環境を形作って行きますが、強固な意志というものは、しばしば知性から直接意志につながる、本能からつながる、理性からつながる、という場合があります。そうなると、どうしても他との調和に欠けてきます。 つまり、知が立てば角が立つというのは、知性から意志につながるからそうなるのです。相手の感情を無視していますから、理屈が合わないと冷たく、思いやりのない意志として働くからです。 本能から意志につながる場合も、地位や名誉、金銭に集中し、そのために、人はどうでも自分さえよければ良いということになり、人を押しのけてもそれをやり通そうとします。 理性が意志に働くときは、独善的頑固者となり、ハシにも棒にもかからないことになりやすい。 感情の場合は、人の話など受け付けず、問答無用となり、これも人のことなど構いません。 要するに、各機能が単独で意志につながったときは、同じ信念の行動をとったとしても、周囲に悪影響を及ぼします。同時に、自分自身にとってもマイナスとなります。心がもともと丸くないのですから、自分一人になると心の動揺はかくせないことになります。 (次号へ続く)

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