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高橋信次先生講演
Lecture

心行の概説(1)

一九七五年九月 著

「心行」とは心と行いということです。 すでに「心行」を読まれて気付かれたとおもいますが、人間を含めた大宇宙は常に相互に関係し合って動いています。太陽系一つとっても、太陽を中心に九つの惑星が相互に関係し、太陽系という体を形作っています。地球や火星が一つ欠けても、太陽系の存立ははかれません。 地上の生活にしても、動、植、鉱の相互関係がなければ成り立ちません。 その相互関係は何に起因するのでしょうか、それは大自然の意識なのです。秩序整然とした意識の働きがあればこそ、大宇宙も、地上の生活環境も、調和されているのです。生命の神秘を見るときに、私たちはそこに、偉大な大自然の叡智を発見するでしょう。それが神の心なのです。 もしも、自然のそうした相互関係が、ただの偶然の連続によって生じたとすれば、地球はとうの昔に滅びているでしょう。地球誕生にはさまざまな説があるでしょうが、地球という球体が出来上がったのは今から約三十三億年も以前のことなのです。その当時の地球は、いわば火の玉であり、太陽のように燃えさかっていました。生物が住めるようになったのは今から約六億年も前のことです。それまでの地上は、火山の爆発や氷河時代を繰り返しました。大宇宙の時の流れからすると、六億年という歳月は一瞬の出来ごとかも知れません。しかし地球が太陽の周囲をまわりはじめて、すでに数十億年、その軌道は、昔も今も変わりません。偶然にしては、あまりに出来すぎていると思うのが当然ではないか。 しかも、極大の大宇宙と極微の素粒子には、ともに核と分子の相互関係が見られるという事実を知るならば、そこに大自然の意志、意識、心というものを感得しないわけにはいきません。 私はそうした事実を、客観的に、主観的にとらえることが出来ました。 ただ皆様に説明する場合には、主観的では納得されないために、右のような説明になってくるのです。 大宇宙には心が存在します。そしてその心は私たちの心にも同通しているのです。 客観的にこれを説明すると、太陽の熱・光に強弱がない、空気に増減がない、一日には昼と夜とがあって、決して一方に片寄らない、つまり、大自然の心は、私たちに中道という調和ある秩序を教えている、ということになります。太陽の熱・光が強くなったり、弱くなったりしたらどうなるでしょう。地上の生命は生きてはいけないでしょう。空気が増えたり減ったりしても同じことがいえるでしょう。 私たちの生活態度も、食べ過ぎれば腹をこわし、惰眠(だみん)をむさぼれば体力に抵抗力を失います。しかし、もっと体に影響を与えるものは心です。心配事があれば食欲は減退し、睡眠がさまたげられる。どなったり、腹を立てれば血行が悪くなり、怒った息を風船に入れ、金魚鉢に入れたら金魚は死に至るでしょう。怒りの息は大変な毒性を持っていることを知っている人は少ないでしょう。 大自然は調和という中道の心を教えています。人間の体も無理はいけないし、怠惰もいけません。心についても、怒ったり、悲しんだりすれば、体に、精神に、悪い影響を与えます。肉体も心も、中道に適った生活行為、つまり正しい想念と行為が必要なのです。大自然は、そのことを教えていると同時に、大自然の心にさからえば、その分量だけの苦しみがついてまわることも教えています。中道とは足ることを知った生活です。欲望にほんろうされない自分自身を確立することです。生老病死の苦しみは、こうした中道の心を失った自我我欲に執着した想念、心にあったのです。 人間は大自然の中で生活しています。大自然から離れては生活が出来ません。このことは大自然の心と同通しているからなのです。 「心行」とは、足ることを知った心で感謝し、報恩という行為を示していくことです。それ故、心行は中道の精神で毎日を生活しなさい、ということなのです。 「心行」は、大宇宙の相互関係と、人間の関係、そうして、すべてのものは循環され、その循環は、大宇宙の心、中道を軸にして回転し、人間の魂もまたこうした正しい循環の過程の中で育まれ、調和という目標に向って、転生輪廻を重ねて行く永遠の生命体であることを、極めて平易に、端的に、文字で表わしたものです。   (次号に続く)

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