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高橋信次先生講演
Lecture

神理と科学(5)

(前号より)

 

そういたしますと、自由自在に過去・現在・未来の三世を見通すことのできる、悟られた方をアポロキティー・シュバラーと言いますが、観自在菩薩即ち悟られた方は、自分自身の心に内在された過去・現在のパラミタ、偉大な90パーセントの潜在意識を開く一つの生活、正道を実践する生活を深く行じた時に、我々の肉体の五蘊すなわち眼・耳・鼻・舌・身という、肉体舟に附属した五官で総てを判断することによって、一切の苦しみや悲しみの原因を作り出していることをよく知ることができるのだ、舎利子よ、よく解ったか、と言うことになるのです。

 

ところがこの空という根本がわからないから、「むなしいものだ」とか「あると思えばなく、ないと思えばある」というふうな説明になるのです。こんなことを言っても皆さまにわかるでしょうか。ある宗教団体の方に、「空というものを知ったならば悟りだ」と言われました。大僧正と言われるような人です。大学の教授のその専門の方に「空とは何ですか」と聞いたところが「それが解れば俺は大学教授なんかやってないよ」という返事でした。

馬鹿みたいなものです。

 

空というのは実在の世界、何でもある世界、実在する世界、意識の世界、この世にないものもある世界です。現象界とはこの空気中のH₂Oの粒子がお互いに熱の縁によって集中固体化され、物質となっている世界です。我々自身はあの世というこの地上界以外の次元の異なった世界で、魂の意識界を通して、両親の縁によって結ばれた肉体の舟に乗ってきて、この地上界で苦しみや悲しみや、喜びの体験を通してより魂を進化させて、偉大な自分を作り上げてゆくものです。

 

現在のこの世界は、三次元の世界です。立体の世界にいてこそ、私たちはこのような立体の肉体を持って人生行路を歩んでおります。その中で五蘊(五官、六根)を通して我々はいろいろと肉体の船頭さんである魂によって目で見た現象を、正しく八正道を通し、中道の道を通して自分自身を眺め、人から言われたことに対してもすぐに感情的にならず、なぜあの方は私にこのようなひどいことを言うのか、まず自分自身の心の中で分析してみて、相手の心にもなり、自分自身の立場を中立に保って判断していったならば、決して感情的にはならないのです。感情的になると、その感情がふくらんで丸い心に歪みが起きてきて、当然、神の光はさえぎられます。暗い想念ができるために苦しみや悲しみの原因を作ってゆくのです。「照見五蘊皆空 度一切苦厄」であります。

 

そこで「色不異空 空不意色 色即是空 空即是色」ということが出て参ります。空は色に異ならず、色は空に異ならず、色は即ち空であり、空は即ちこれ色である。と解ったような解らないような問題になってくるのですが、そこで皆さまはお経というものはくどいなあと思います。というのは、大体ゴーダマ・シッタルダーがインドの時代から、中道の道を説いている一つの教えを通して、誰にでも解るように懇切丁寧に説いていったのです。ところが書いてあることをよく見ると、色と空というものが入れ替わりに並んでおります。色・空・色・空・色・空とずっとつながっているのです。色は即ち空なり、空は即ち色なり、そして色は空に異ならず、空は色に異ならず、異ならずということは同じだと言うことです。このように重なっているということは輪廻しているという意味なのです。色と空とが輪廻していると言うことです。即ち生命の永遠を説いているのです。皆様が知っている“色心不二”ということ、これを心を空に置きかえてもよいのです。その色と空との関係というものが、私たちはこの現象界(色)即ち皆さまの目で見える世界、赤や青や黄の光の三原色を通して色というものは無数に変わっています。この地上にある、この現象界にあるところの万生万物はみな色彩を通して皆さまの目に映るのです。

 

その色彩を通して皆さまに見える物も、実際は虹の七色の0.00007センチから0.00004センチの間の波長の光しか見えません。虹の七色の世界しか皆さまは見ることはできないのです。この0.00007センチ以上の波長は電波と呼ばれます。皆さまは電波を見ることはできません。しかしこの講堂の中にも電波は充満しています。また、0.00004センチ以下の波長は紫外線、X線、またガンマー線、デルター線に分けられます。こういった短い波長の光も皆さまは見ることができません。見えないからといって無いと言うことにならないはずです。そうなりますと、〝色という世界は目に見える世界である、万生万物である。〟ということです。空というのは、その物を作り出している世界、次元の異なった世界です。あの世、この世、あの世、この世というふうに輪廻している次元の違う「空の世界」と「色の世界」。これを皆さん自身が輪廻しているわけです。

 

それですから「そんな物があるものか」「空なんて世界があるものか」「肉体をもって死んだら総て終りなんだ」と言うことになりますと、現代の物理学を否定することになります。なぜならば、色心不二を説いているところの根本法則の一つであるエネルギー不滅の法則にしても、質量不変の法則にしても、立派に物理学によって立証されている不変的な法則であるからです。

 

(次号に続く)

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