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高橋信次先生講演
Lecture

心の在り方(4)

(前号より)

 

人間は、いたずらに知識が先走っているために、自分のことだけしか考えないようになってしまったのです。そうなりますと、お父さんやお母さんたちは、自分ができなかったことを子どもにやらせようと期待をかけ、勉強勉強とうるさく言います。

そして、よそのお子さんが何処何処の一流大学に入ったと聞くと、親までも大騒ぎになります。それで一流大学に入ったら何かもう将来が全て約束されたような気分に陥るのです。こういう教育方法をいつの間にか一般の人たちがやってしまい、その結果、親と子がお互いに話をする機会が無くなってしまったのです。

 

お父さんは仕事で忙しい、お母さんもそれぞれ忙しい、こうして生活の場というものが自然と物質経済が中心となっていきます。物質経済さえ満たされれば人間は幸せになるのだというものの考え方です。

まあ、新興宗教などですね!お布施を増やせ増やせ、各支部から増えたその率によってだんだんと自分の立場を良くしようとする。そうすると幹部になればなるほどお金が必要になり、苦しくなってきます。まあ当然なことです。こういうのをバチ当たりというのです。

私は宗教を知りませんが、関係のある守護霊がそばに来ていろいろ話をしてくれるのです。ですから、すぐにわかってしまいます。こうしてそういうもの(自分の立場)に執着を持ち始めると、苦しくなってきます。そこから早く逃げ出そうとするとバチが当たる。と、少しぐらいそれを信じていると本当に現象が出ます。これも軽いノイローゼです。

 

ところが、この女性のようになりますと、自分がわからないから大変です。子どもさんが四~五才ぐらいの時に、お父さんお母さんが子どもとの話し合いがあり、こういうことをすればお前は良くないのだ。お前が今やっていることは良いことだと、良い悪いのけじめをはっきりと子どもに教育することなのです。

親の感情で子どもを教育してはならないのです。親子の対話をちゃんとはかって成長していく人たちは、ノイローゼなんかには絶対なりません。だいたいノイローゼというのは、早ければ小学校の四~五年から、そして十五~六才ぐらいまでの間に出てきます。

だいたい中学校の一~二年生頃から無口になり、親はそんなことは知らないから、うちの子はよく勉強していておとなしいですわ……と。そのおとなしいはずの子どもがおかしくなってしまう。これがほとんどですね。ノイローゼになりますと、自分の心というものの起伏が大きくなります。今言ったこととコロッと変わってしまいます。

そして、彼等は夜に活動するのです。昼間は地上界には三十億の人たちが、地球の半分にしても十何億の人たちが生活しています。金儲けだ、何儲けだと不調和な心がどんどんと発散され、黒い霧に包まれています。ですから、地獄霊は簡単に出て来れない。彼等(地獄霊)は、地上界のこの人たちが欲望から離れ、寝静まった夜の一~二時頃になると、おもむろに時計の振り子の振動を利用して魔王あたりが出てきます。ノコノコと暗い所へ。そのカッチン、カッチン、カッチンという振動に合わせて彼等(地獄霊)はちゃんと憑いてきます。

 

そうすると、ノイローゼの人たちはその頃から元気が出てきます。昼間はダラーンとしているが、夜になると起きていろいろなことをするのです。彼等は、すべて原因は外にある。自分ではない。悪い原因はすべて自分以外の人にあると思っていますから、親を、相手をうらみ、ねたみ、そしるのです。それは徹底したものです。

私の所へ連れてこられたそのお嬢さんも同じですね。三時頃ですからまだ元気がない。後ろに憑いている者(地獄霊)もあまり元気がないわけです。私たちの前に出るとその姿がはっきりと見えていますから、本当は恐くてしょうがないのです。ですから、私たちのところへ来るのをとても嫌がります。

お嬢さんとよく話をしようと思い、地獄霊に対して「お前はちょっと横に去りなさい。」と言うのですが、地獄霊は「前にいる人の言うことを聞いちゃいかんぞ。聞けば、今晩ウーンと色々な面でお前を苦しめてやるぞ。」と、お嬢さんに向かって言っているのです。

「ちょっと待った。地獄霊よ、お前はこの女性を苦しめると言っているけれど、そういうことを言っちゃいかん。」と注意しました。 電車の中で、一人でブツブツしゃべったり、笑っている人がいます。そういう人たちを皆さんは見かけたことがあるでしょう。そういう人を見ると、あの人は何をやっているのだろうと不思議に思いませんか。若い人たちならば、受験の季節だから英語か何かを口ずさんで一生懸命暗記でもしているのだろうと考えられますが、ところがそんなんじゃない。いい男が、いい女がこれをやっている。一人でブツブツ言って、ニヤッと笑っている。そんな光景を皆さんは見たことがあるでしょう。

 

あれは、独り芝居をしているのではないのです。側に同じような仲間が来ているのです。ところが、皆さんには肉体を持った人しか見えないものですから、あの人は少しおかしい、一人でニコニコ笑っていると思うのです。その時は、その人の肉体の船頭さんは、その肉体の外と両方で話をしているわけですから、皆さんには分からないわけです。

私もよく電車に乗りますから、一人でニヤッと笑っている人に会います。僕たちが側にいると彼らの後ろにいる地獄霊には分かってしまうのです。電車の中で問題が起こると困るから顔をかくし、彼らは見られていることを知っているので警戒してきます。ですから、隣の駅辺りでコソコソと降りていきます。こういうのは、精神科の先生たちにはほとんど見えません。

ところが、人間は誰でもがそれを見ることの出来る能力があるのです。ただ、皆さんが自分自身の心というものの在り方、正しいという基準、こういったものをよく分かっていないから、心がスモッグで覆われているため分からないだけなのです。あらゆる諸現象を見る能力がある人々のことを仏教の言葉で〝アボロキティーシュバラー〟と言います。

 

皆さんは『般若心経』というものを知っているでしょう。あの中にある観自在菩薩というのは中国流に直した言葉なのです。インドの当時の二千数百年前の言葉では、アボロキティーシュバラー、すべてを見通す能力を持っているということです。人間は誰でもその能力を持っているのです。持っているけれども自分がその力を出し切っていないというだけなのです。ノイローゼになっている人々は、自分の心がだんだん歪になってしまって、自分の目で見たこと、体で感じたことをストレートに判断してしまう。どうしてそのようなことになるのか、その原因というのは何なのか……。

 

この世は地獄の暗い世界と天上界の世界が入り交じっています。あの世という天上界の世界は生まれてきた世界です。光明に満たされた実在の世界です。そして、非物質的な世界です。それはすべて善我です。皆さんは、自分の心に嘘はつけませんが人には嘘をつくことが出来ます。

昨日、子供たちに訊きました。あなたは人に嘘がつけますか? と言ったら、小学校三年の子供は、たまに嘘をつきます。小学校五年の子供は、はい、たびたび嘘をつきますと答えてくれました。大人になったらどういうことになってしまうのでしょうか。皆さんは人に嘘をつけても自分の心に嘘はつけないのです。その嘘がつけないという世界が実在界なのです。

 

(次号に続く)

この稿は、昭和49年3月10日、関西本部定例講演会での内容をテープより書き起こしたもので、一部加筆・修正を加えてあります。

〈文責=編集部〉

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