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高橋信次先生講演
Lecture

神理正法について(2)

(前号より)

 

ここで私たちは、正しいという基準、正法という神理、神の慈悲、神の心である神理というものはどんなものだろうかという大きな疑問にぶつかります。神は決して我々にバチなどは与えないのです。バチは自分自身が、正しいという基準、このものを侵さない限り当たるわけはないのです。
皆さん自身が、愛情で育てた子供たちが不幸になることを喜ばないように、盲目でこの地上界に出ているところの皆さんに対して、何故、親である神がバチを与えるのでしょう。そのバチは自分自身の心の在り方と行いがつくり出すということなのです。しかし私たちの多くは、その偉大なる普遍的な心、そしてその正しいという基準、このものに気がつかないために、現代の人間の目的としての人生の価値というものもわからなくなってしまったのです。
我々が生存しているところのこの大自然界、このルールがすべての人類の在り方を教えているということを、我々はなかなか気がつかなかったのです。そのために、過日も学校で「正しいということは一体どういうことですか。この世の中に本当に絶対に正しいという基準はないはずです。」こういう質問を学生諸君から受けました。

 

このように、現代の学校で教えていることはまことに片寄った、数学や英語やフランス語やドイツ語、物理や化学や社会、こういうものさえ良い点数を取っていれば、有名大学でも或いは役所の上級試験でも通ります。頭の方だけの知性だけがどんどん発達してしまって、肝心な心の調和というものがありません。そのために片寄った社会が出来上がり、しょせん知だけで学び取ったものだけに、物質的な執着心というものから離れることが出来ません。
宗教に至っては、拝めば幸せになる。学校ではただ勉強すればよい。試験さえ通れば社会的地位はどんどん上がっていく。エリートコースというものが決まってしまう。本当にこれが正しい社会なのでしょうか。

 

最高学府とも言うべき学校の学生諸君が、強盗や傷害よりまだ悪党なことをしているではありませんか。自分たちの家庭をやるならいざ知らず、他人に迷惑をかけ、最近はわざわざ日本からとんでもない方へ出かけて悪いことをしています。最早このような人たちは、人間の皮をかぶった悪魔です。物質文明が豊かになり、平和な社会が訪れるに至って、足ることを忘れた人々の悪魔の行為、神の子としての本性を失った、悪魔に心を売った人々の行為なのです。
現代社会におけるところの苦しみ、現代のような不調和な社会、その原因がどこにあるのかわからないという人たちが生徒を教えているのです。私たちはこのように、頭の知識だけが大きくなってしまって、ものの判断も出来なくなってしまったのも、これも中道に反しております。

 

そこで、今から正しいというものがどういうものであるか、皆さんもそれぞれの人生体験を通し、知っているとは思いますが、絶対的普遍な正しいという我々自身の道は、中道以外にはないのです。
中道=両極端を離れた道なのです。
皆さんの眼・耳・鼻・舌・身、眼や耳や鼻や口や皆さんの身体そのものを見ても、両極端を外したならばどのようになるでしょう。

 

まず眼です。皆さんの視覚の範囲というものはおそらく七色の虹の世界、この虹の世界しか見ることが出来ませんが、赤外線が皆さんの目に写るとしたならば、おそらくこのような緑色の地形を完全に目視することは出来ないでしょう。逆に、紫外線からX線になってしまったならば、皆さんは骸骨の姿しか見ることが出来ないのです。

 

(次号に続く)

 

この稿は、昭和47年6月11日、関西本部定例講演会での内容をテープより書き起こしたものです。     〈文責=編集部〉

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